漢方と鍼灸

フローチャートがん漢方薬-サポート医療・副作用軽減・緩和にフローチャートがん漢方薬-サポート医療・副作用軽減・緩和に 2017/4/25

がん診療の進歩はすばらしく、現在では治せるがんも増えています。

しかし、ひとたび「がん」と診断されれば、患者は肉体的にも精神的にも厳しい状況に置かれます。

そのようなときに漢方薬でまず闘う気力をつけるように、

そしてがんと闘うためにできることをたくさんすれば、

奇跡が起こることもあると、

そのように希望をつなぐことがなにより大切です。

そんな医療の実践に、ぜひ漢方薬をお役立てください。

おなじみのフローチャート形式で漢方ビギナーでも簡単に処方選択ができるように解説しました。

モダン・カンポウは、「西洋医のための漢方」をわかりやすく提案しています。

本シリーズをお読みになっていない先生でも無理なく漢方が処方できるように配慮してあります。

漢方薬を西洋医学の補助として取り入れ、がん診療の幅を広げましょう。


漢方を駆使した統合医療によるがん治療の奇蹟漢方を駆使した統合医療によるがん治療の奇蹟 2016/6

内容(「BOOK」データベースより)

こんな凄い治療法があったのか!患者40人の体験を通して、わかりやすく、具体的に、「漢方の力」を紹介します。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

星野/惠津夫

1952年、東京都生まれ。1979年、東京大学医学部卒業。医学博士。がん研有明病院漢方サポート科部長。聖マリアンナ医科大学臨床教授。日本統合医療学会指導医・理事。東亜医学協会理事。日本東洋医学会EBM委員会委員。日本消化器病学会指導医・評議員。日本消化器内視鏡学会指導医・評議員。「空海記念統合医療病院」設立準備室長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 


がん研有明病院で今起きている漢方によるがん治療の奇蹟がん研有明病院で今起きている漢方によるがん治療の奇蹟
漢方によって、がんとの闘いは、こう変わった。患者20人の体験記と、著者のコメントによって、具体的に「漢方の力」を紹介。

 

【私のブログ記事】がん研有明の漢方がん治療:漢方で転移がんが消えた!

 

  • 肝臓癌の多発肺転移が消失
    十全大補湯を飲み始めて2ヶ月で肺への転移がほぼ消失。腫瘍マーカーも急激に下がる。2年後に亡くなったが、病理解剖では肝臓と肺に腫瘍は認められず(消失)、死因は肝硬変による肝不全であった。
  • 胃がんの術後3年目に再発した多発肺転移が消失。その後7年たった今も元気。
    十全大補湯を通常の2倍服薬したら、その夜から胸が焼けるように熱くなり、汗でびしょびしょになるほど。しかし目覚めの気分は爽快だった。それが1週間続いたあと、転移とみられた肺の多発結節が消失し始め、2ヶ月後には殆ど消えてしまった。病理検査で確認したわけでは無いが、総合的に考えると漢方薬で消失したと考えている。
  • 膵がんの術後化学療法を続けるも余命5ヶ月と診断。
    膵頭十二指腸切除術のあと、GEMと活性化リンパ球療法を受ける。GEMが無効となった後TS-1に変更。樹状細胞療法を始める。肝機能障害のためTS-1も中止し、補中益気湯+午車腎気丸を投与し、その後十全大補湯に変更。2年たった今は術前のように元気。

その他、いくつか気になった箇所を抜粋します。

  • 人間は神経系、免疫系、内分泌系などの巧妙な仕組みで制御されているが、漢方はこのシステムへの作用を介して病気を治す。
  • 「補剤」は免疫系を活性化するので、間接的にがんを抑制する。
  • 西洋医学と韓方医学の”いいとこどり”の統合医療が、もっとも効果の大きい治療法である。
  • 免疫力を増強し、治療効果を高めるためにも「冷え」の改善は重要。がんは冷えを背景に発症し増殖する。がんと有利に闘うには身体を冷やすものを避け、暖める生活をする。
  • 中国の抗がん生薬「カイジ顆粒」はときには治癒する症例もある。有効性を示す論文が100編以上報告されている。日本でも「健康食品」として入手可能。
  • 祈りには自然治癒力を引き出す力がある。(瞑想や座禅もよいはず)
  • がん患者は水溶性ビタミンが不足しがちで、
  • 胃全摘術後や膵がんの手術後には、ほぼ100%の患者に脂肪吸収障害が起き、脂溶性ビタミンの吸収が悪くなる。ビタミンDの欠乏で骨粗鬆症、ビタミンAの欠乏で夜盲症などが起こる。したがって、がん患者は総合ビタミン剤を服用した方が良い

漢方薬でがん治療はもっと楽になる (健康ライブラリーイラスト版)漢方薬でがん治療はもっと楽になる (健康ライブラリーイラスト版)

ひと目でわかるイラスト図解

《講談社 健康ライブラリーイラスト版》

【西洋医学との併用で効果が注目される漢方治療の最前線を徹底解説!】

日本初のがん専門病院としてスタートした、がん研有明病院に設けられた「漢方サポート外来」では、西洋医学との併用で驚くべき治療実績をあげています。漢方治療を始めると、多くの患者さんは苦しい症状が軽くなり、体力もついて、がんの進行が止まったり、再発しなくなったりします。抗がん剤やホルモン療法の副作用である吐き気や食欲不振、ホットフラッシュなども、漢方薬をうまく併用すれば楽になります。本書では、肝がんで肺転移のため余命2~3ヵ月といわれた人のがんが縮小したケースも紹介します。


症例に学ぶがんの漢方サポート症例に学ぶがんの漢方サポート

専門家向けです。

がん治療に伴う副作用や後遺症は患者にとって大変負担である.これらに西洋医学のみで対応できない場合,「証」に合った漢方薬により軽減・緩和されることが多く経験されている.本書では漢方医学の基本と、さまざまながん患者の症状への対応について62症例を切り口に解説した.がん治療に携わる医療スタッフにおすすめの1冊である。